ボタニック・ガーデンのトーチ・ジンジャーが好きです。
同園のシンボル的な花で、これをモチーフにしたグッズも売られてます。
その名のとおり、燃え立つ松明のような形状の、赤い花が目立つこと目立つこと。独特の造形美を持つ、マレーシアからインドネシア原産の花です。
ここ数ヶ月、ボタニック・ガーデンに行くたびに、この花がひっそり咲いている場所をチェックしていました。
ショウガ科ニコライア属の植物なのに、なぜかあまりジンジャー・ガーデンで見ることはありません。タングリン・ゲートにほど近い小道の、薄暗い木々の間に、唐突に赤い花が姿を見せている場所があるのです。
園内のメインの通りからは遠い場所にあるため、
秘密の宝の在処のようなノリで、勝手に見守ってきました。
はじめに見つけたのは3月13日。突然現れた華麗な花に驚いたものです。
ちょうど東日本大震災が起こった直後で衝撃を受けていたのですが、その日は用事があってボタニック・ガーデンへ行かなくてはならなかったのです。半べそをかきながら園内中央部への薄暗い近道を歩いていた私の前に、やおら現れた炎のような花は、落ち込んでいた心を励ましてくれました。なんてまあキラキラした花なんでしょう…
次にこの花のそばを通りかかったのは、5月下旬でした。たまげたよ。
2ヶ月前に見たときは3、40cmだった花の丈が、
1mを超えてるー!しかも、5輪も6輪もぼこぼこ咲いてる。何なんだ、この成長の速さは!!
植物の力のものすごさを実感しました。こんなに目立つ花がまとまって咲いている様子はかなり壮観です。まさに松明がずらりと並んでいる感じです。
そして一昨日、この小道を通ったら、花は一輪だけになっていました。
心なしか茎も傾いて弱々しい感じです。今年のトーチ・ジンジャーはそろそろ終わりなのかしら?3ヶ月に渡って目を楽しませてくれた赤い花に感謝しつつ、この日もそっとデジカメのシャッターを押したのでした。
またいつか、薄暗い木々の中で炎のように咲き揃う、トーチ・ジンジャーの一群に会えるといいな。
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