ちょっと前に見てきた、豪華なドレスの展覧会のお話です。
白亜の宮殿のようなシンガポール国立博物館へ、10月31日まで開催中の
「ウェディングドレス〜ヴィクトリア・アルバート・ミュージアム所蔵 200年間のウェディング・ファッション」を観に行きました。ロンドンから海を越えて渡ってきた豪華なウェディングドレスがぞろぞろ!目に楽しいわ〜。
同展では週3回、日本語(!)のガイドツアーが行われています。
今回はお友達とこれに参加したところ、たいへん参考になって面白かったのでした。19世紀の庶民と貴族のウェディングドレスの違いや、
当時のシルクのウェディングドレスがシャンパン色に見えるのは、経年劣化ではなくもともとが天然素材の生成り色だった、ということなど、たぶん解説を聞かなければわからなかったでしょう。柄物の木綿で作られた、1841年の庶民のウェディングドレスなども、現代のワタシの目から見れば十分に可愛い(*´∀`*)。
私の目を引いたのは、19世紀後半の人工真珠をあしらったドレスです。
当時フランスのトップ・デザイナーだったシャルル・フレデリック・ウォルトが制作した、生成り色の細身のウェディングドレス。上衣には真珠のボタンがずらりと並び、優美な腰当ての付いたスカート部分には、繊細な真珠の飾りが波を描いて垂れ下がっているのです。こ、これは…、
かのオーストリア皇后エリザベートが、オーストリア=ハンガリー二重帝国の戴冠式のときに着ていた、真珠のドレスを作ったデザイナーの作品だあ!こんなところで彼のドレスが見られるなんて、感激。。。
なんで私がこのデザイナーのことを知っているかというと、
宝塚ファンだからです。大ヒットしたミュージカルの「エリザベート」には、実際のエリザベート皇后が着用していたドレスを、忠実に再現したドレスがいっぱい出てくるのです。中でも印象的なハンガリー王妃戴冠のシーンのドレスには、胸の部分に、波を描いて垂れ下がる真珠がびっしりと付いているのでした。
今回展示されているこのドレスの真珠飾りにも、エリザベートが着ていた真珠のドレスのテイストが感じられます。私も一度こんなのを着てコスプレしてみたい…けど、たぶん重いだろうなコレ。
会場で一番目立っていたのは、長ーーい裾を引く、星の刺繍が施されたゴージャスな英国製ウェディングドレスです。ものすごい細身でエレガント。でも、これを着たマーガレット夫人はこの後二回離婚して、アーガイル公爵夫人になったものの、たいへんスキャンダラスな人生を送ったんだそうな…。
他にもクリスチャン・ラクロワの黒を基調(!)としたウェディング・ドレスや、ヴィヴィアン・ウエストウッドやヴェラ・ウォンなど、現代のデザイナーによる作品もずらりと展示されています。女性の心にグッとくること間違いなしのこの特別展、開催期間はあと一週間で終了ですよー!
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